最近、ChatGPTなどの生成AIが採用活動や人事評価に活用されるケースが増えています。
AIによる自動面接や履歴書のスクリーニングなどは、これまでの採用プロセスに大きな変化をもたらしています。
一方で、AIを人事領域に導入することは便利な反面、労務管理の観点から新たな課題も生まれつつあります。
今回は「生成AIと人事労務管理の未来」について、社労士の立場からお伝えします。
1. AIによる面接のメリットと落とし穴
生成AIを活用した一次面接や書類選考の自動化は、採用担当者の負担を大幅に軽減します。
公平な評価やスピード感の向上も期待できますが、その反面「AIのアルゴリズムに偏りがあるのでは?」といった懸念も指摘されています。
例えば、学習データの内容次第で特定の性別・年齢・学歴を優遇または不利にしてしまうケースがあり、公平性の確保が重要な課題となります。
AIの判定に頼り切らず、人による最終判断を必ず入れる運用が求められます。
2. 人事評価にAIを活用するときの注意点
AIを人事評価に活用する企業も出てきています。
営業成績や勤怠情報をAIが分析して評価に反映する仕組みは効率的ですが、
「なぜこの評価になったのか」を従業員に説明できないと納得感を損ねてしまいます。
透明性のあるルールや説明責任が、今後ますます大切になるでしょう。
3. 個人情報の管理と社内規程の見直し
AIに履歴書データや評価データを取り込む場合、個人情報保護の視点も非常に重要です。
クラウド上にデータを置く場合の取り扱い、第三者への情報提供ルールなど
社内の規程やプライバシーポリシーを必ず再確認しましょう。
まとめ 〜AI時代の社労士の役割〜
これからの採用・評価の場面では、AIをどう活かすかだけでなく
「人としての最終的な目」をどう残すかが大きなテーマになります。
社労士としても、AIの活用に伴うトラブル予防や制度整備のサポートを通じて
企業の未来に貢献できる場面がさらに広がると感じています。
「AIの導入にあたって労務面での不安がある」「社内ルールを整えたい」
そんなときはぜひお気軽にご相談ください。
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