人材採用の手段として「職業紹介サービス」を利用する企業は増えています。しかし、職業紹介事業者を安易に選んでしまうと、採用後のトラブルやミスマッチにつながるリスクもあります。今回は、厚生労働省が示しているリーフレットを参考に、職業紹介サービスを利用する際のチェックポイントを整理しました。
1.事業者を選ぶときのチェックポイント
① 事業者に関する基本的事項
- 厚生労働大臣の許可を受けているか(許可番号を確認)
- 法人の住所・代表者名など、事業者の基本情報が明示されているか
② 事業者・担当者の姿勢
- 求職者・求人者双方に誠実な対応をしているか
- 法令や契約内容を正しく説明しているか
③ 事業者のサービス内容
- 紹介手数料の額や算定方法が明確になっているか
- サービスの範囲(求人票作成、面接調整、採用後フォロー等)が具体的に示されているか
2.利用するときのチェックポイント
① 求人の希望を伝える
自社のニーズ(職種・スキル・就業条件)を正確に伝えることが重要です。あいまいな条件だと、希望に合わない人材が紹介される可能性があります。
② 人材の選定
紹介された人材の経歴・スキルだけでなく、職業紹介事業者が行った面談の内容も確認しましょう。
③ 採用時~採用後
- 採用が決まった後のフォロー体制を確認する
- 定着支援やトラブル発生時の対応についても確認しておくと安心です
3.事例紹介
事例①:許可番号を確認せず契約したケース
ある企業が紹介料の安さだけで職業紹介事業者と契約しましたが、実は無許可業者でした。採用後にトラブルが起きても責任の所在が不明確で、結果的に大きな損害が発生しました。
👉 チェックポイント:必ず「厚生労働大臣許可番号」を確認する
事例②:条件をあいまいに伝えてミスマッチ
「経験者希望」とだけ伝えていたため、紹介されたのは経験年数1年の人材でした。即戦力を期待していた企業側とのミスマッチが起こり、早期離職につながってしまいました。
👉 チェックポイント:求めるスキル・経験年数・勤務条件を具体的に伝える
まとめ
職業紹介サービスは、採用を効率的に進められる便利な仕組みですが、 事業者選びと利用時のポイントを押さえることが重要 です。
- 事業者の許可やサービス内容を確認する
- 自社の求人ニーズを具体的に伝える
- 採用後のフォロー体制まで見ておく
こうした準備を整えておくことで、安心して人材紹介サービスを活用できます。
✅参考:厚生労働省『雇用仲介事業者(職業紹介事業者、募集情報等提供事業者)のご利用にあたって』
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