労務管理

スタッフの離職を防ぐ!医療業界における「承認」の力とは?

こんにちは、ひらおか社会保険労務士事務所の平岡です。
本日は、医療機関でよくご相談をいただく「スタッフの離職」について、少し違った視点からお話します。

私たちはつい「給与」「労働時間」「シフト」などの条件面での改善を考えがちですが、実は“心理的な満足度”が離職に大きな影響を与えることが、組織行動学や心理学の研究で明らかになっています。

その中でも特に注目されているのが、「承認(認めること)」の力です。

■ 「承認」がもたらす効果とは?

医療現場では、常に緊張感や責任感が伴います。そんな中、「ありがとう」「助かりました」「よく気づいてくれたね」といったシンプルな言葉が、スタッフのモチベーションやロイヤルティ(忠誠心)を劇的に高めることがあります。

厚生労働省の調査でも、「職場で自分の貢献が認められていないと感じたとき、人は離職を考える傾向が強まる」と報告されています。

■ 院長や上司ができること

・毎日1回はスタッフに対して具体的な「感謝」を伝える
・ミスではなく「気づきや工夫」に目を向けてフィードバックする
・朝礼や終礼で「誰かの良かった行動」を取り上げる

たったこれだけでも、職場の空気が大きく変わります。

【最後に】

「ありがとう」は最もコストのかからない、最強の職場改善ツールです。
スタッフの笑顔が患者さんの満足度を高め、結果的に医院全体の評価も向上します。

小さな一歩が、大きな成果につながります。ぜひ今日から、「承認」を意識してみてください。