労務管理

【有給休暇の出勤率】育児休業・介護休業はどう扱う?

従業員が入社してから6か月経過し、出勤率8割以上で年次有給休暇が発生します。
では、育児休業や介護休業を取得した期間は、出勤率にどうカウントされるのでしょうか?

1. 育児・介護休業は「出勤したもの」とみなされる

労働基準法第39条第10項により、
育児・介護休業(出生時育児休業を含む)を取得した期間は、出勤したものとみなすことになっています。

つまり、休業していても出勤率の計算上は不利にならず、
有給休暇の権利はしっかり発生します。

2. 【事例】出勤率の計算

例)入社から6か月間の出勤率を算定するケース

  • 所定労働日数:120日
  • 実際に出勤した日数:80日
  • 育児休業取得日数:30日

出勤率の計算では、育児休業30日も出勤したものとして扱います。

(出勤日数 80日 + 育休日数 30日) ÷ 所定労働日数120日 = 出勤率 91.6%

➡ 出勤率は8割を超えるため、年次有給休暇が付与されます。

3. 実務のポイント

  • 育児・介護休業は出勤率に含める
  • 子の看護休暇・介護休暇など任意の休暇も、同様に出勤扱いにすることは可能
  • 就業規則に明記するとトラブル防止につながる

4. 根拠法令・参考情報

  • 労働基準法 第39条第10項
  • 厚生労働省「育児・介護休業等に関する規則の規定例」
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