こんにちは。ひらおか社会保険労務士事務所です。
近年、消費者と事業者のトラブルが増加する中で注目されているのが「カスタマーハラスメント(カスハラ)」です。
消費者として正当な意見を伝えることは重要ですが、行き過ぎた言動は場合によっては犯罪に問われることもあります。
この記事では、消費者庁が発信しているリーフレットを参考に「意見の伝え方のポイント」と実際の事例を紹介します。
意見を伝えるときの3つのポイント
1. ひと呼吸おこう!
感情的になって怒鳴ったり威圧的な態度を取ると、問題解決から遠ざかってしまいます。
冷静に、相手も「人」であることを意識して、尊重の気持ちを持ちましょう。
2. 言いたいことを「明確に」、理由を「丁寧に」
返品したいのか、解約したいのか――要求内容とその理由をきちんと伝えることが大切です。
「なぜそうしてほしいのか」を添えることで、事業者も理解しやすくなります。
3. 事業者の説明も聞こう!
一方的に主張するだけではなく、相手の説明や事情にも耳を傾ける姿勢が必要です。
対話によって、円滑に解決へ進む可能性が高まります。
行き過ぎた言動が犯罪になるケース
実際に、消費者の過度な要求が強要罪や恐喝罪に問われた例があります。
- 事例①:強要罪で有罪
アルバイト従業員に対し「土下座して謝れ」と怒鳴り、強制的に土下座させたケース。 - 事例②:恐喝罪で有罪
店長に長時間抗議し、脅迫を交えて物品を要求したケース。
これらは「正当なクレーム」ではなく、刑事事件として処罰される行為です。
実務に活かすためのポイント
- 事業者側の対応
従業員が安心して働ける環境を守るため、カスタマーハラスメントに備えた就業規則の整備や研修が求められます。 - 消費者側の意識
「意見を伝える」ことは大切ですが、冷静に、そして相互尊重の気持ちを持つことが重要です。
まとめ
消費者が意見を伝えるときには、
- 冷静になる(ひと呼吸おく)
- 要求内容と理由を明確にする
- 相手の説明も聞く
この3点を意識することで、トラブルを未然に防ぎ、建設的なやり取りが可能になります。
📌 参考リンク
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