年金

障害年金の制度概要と実務でのポイント

障害年金とは?

公的年金制度には「老齢年金」「障害年金」「遺族年金」の3種類があります。
このうち 障害年金 は、病気やケガによって生活や仕事に制限が生じたとき、現役世代を含め受け取ることができる年金です。

障害年金の受給者数

令和4年度末時点では、

  • 障害基礎年金:224.5万人
  • 障害厚生年金:69.5万人
    が受給しています。
    年々、障害年金の受給者は増加傾向にあります。

受給要件

障害年金を受け取るためには、次の3つの要件を満たす必要があります。

  1. 初診日要件
    • 国民年金加入中、または厚生年金加入中に初診日があること
    • 20歳前や60~65歳の間に初診日がある場合も対象
  2. 障害認定日要件
    • 初診日から1年6か月後(障害認定日)に、障害等級に該当すること
    • 障害基礎年金:1級または2級
    • 障害厚生年金:1級~3級
    • 障害手当金(一時金):初診日から5年以内に治った場合
  3. 保険料納付要件
    • 初診日前日に、被保険者期間の3分の2以上が納付または免除
    • 直近1年間に未納がない場合も特例として対象

受給できる金額(イメージ)

  • 障害基礎年金(1級):月額 約85,000円
  • 障害基礎年金(2級):月額 約68,000円
  • 子の加算:第1・2子 各月額 約19,500円、第3子以降 各月額 約6,500円
  • 障害厚生年金(等級に応じて上乗せ)

事例:脳梗塞で後遺症が残ったケース

40歳の会社員Aさんは、脳梗塞を発症し右半身にまひが残りました。

  • 初診日は厚生年金加入中で要件を満たす
  • 発症から1年6か月後も日常生活に大きな制限がある
    → 障害厚生年金(2級)+障害基礎年金を受給できました。

実務上の注意点

  • 初診日の特定 が最重要。受診状況等証明書を医療機関から取り寄せる必要があります。
  • 診断書の記載内容 により等級判定が大きく左右されます。
  • 添付書類 は障害の種類や家族構成により異なるため、必ず年金事務所で事前確認しましょう。

まとめ

障害年金は、病気やケガで生活に支障をきたしたときの大切な生活保障制度です。
ただし、申請には初診日の証明や診断書の記載など、専門的な確認が必要です。

👉 障害年金の申請で不安がある方は、専門家に相談することでスムーズに手続きを進められます。

📌 無料相談はこちらから

👉 無料相談・お問い合わせはこちら