こんにちは。ひらおか社会保険労務士事務所です。
今回は、マイナンバーカードの健康保険証利用に関連して、「資格情報のお知らせ」や「資格確認書」の使い方をわかりやすく解説します。
医療機関での受付トラブル時に役立つ知識として、ぜひ知っておきましょう。
1. 「資格情報のお知らせ」とは?
「資格情報のお知らせ」とは、マイナ保険証の読み取りがうまくいかない場合に、保険資格を確認するために使える書類です。
顔認証付きカードリーダーの不具合や通信トラブルなどでマイナ保険証が認識されないとき、これをマイナンバーカードと一緒に提示することでスムーズに受診が可能になります。
✅ ポイント
- 携行しやすいように一部だけ切り取っても有効
- ただし「資格情報のお知らせ」単体では保険診療は受けられません
つまり、マイナンバーカードの「補助資料」として活用する位置づけです。
📚 参考
厚生労働省『マイナンバーカードの健康保険証利用についてよくある質問』
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40406.html
2. 「資格情報のお知らせ」は誰に交付される?
この書類は、マイナ保険証を登録している方に対して、勤務先の健康保険組合や市町村などの医療保険者から順次交付されます。
目的は、ご自身の被保険者資格や保険証情報を簡単に確認できるようにするためです。
✅ 受け取れる人
- すでにマイナ保険証として利用登録をしている人
- 健康保険組合や国保組合などに加入している人
3. 「資格確認書」とは?
一方で、「資格確認書」は次のような方が対象です。
マイナ保険証の利用登録をしていない方
従来の健康保険証が廃止される流れの中で、マイナ保険証を登録していない人にも医療を受けられるよう、自動的に(申請不要・無料)交付される書類です。
これを提示することで、これまでの保険証と同様に受診が可能です。
【事例】実際に起きたトラブルと対応
事例:マイナ保険証が使えなかったAさんの場合
Aさんは、マイナ保険証で受付しようとしましたが、リーダーがエラーを起こして読み取れませんでした。
その際に、健康保険組合から届いていた「資格情報のお知らせ」を提示したことで、保険診療としてスムーズに受付が完了。
医療費の自己負担を避けることができました。
このように、「資格情報のお知らせ」はトラブル時の保険確認書類として非常に有効です。
日常的に財布などに入れておくと安心ですね。
【実務での対応ポイント】
事業主・担当者向け
- 社員から「資格情報のお知らせ」や「資格確認書」を受け取った場合は、保険資格の確認書類として保管・確認が可能
- マイナ保険証登録状況を把握し、社会保険の資格取得・喪失届の手続き時期と重複しないよう注意
従業員・加入者向け
- 「資格情報のお知らせ」は破棄せずに保管
- マイナ保険証が使えなかったときに提示する
- 「資格確認書」が届いた場合は期限や発行元を確認し、更新時期に注意
まとめ
| 書類名 | 対象者 | 使う場面 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 資格情報のお知らせ | マイナ保険証登録者 | マイナ保険証が使えないとき | マイナカードと一緒に提示する |
| 資格確認書 | マイナ保険証を登録していない方 | 従来の健康保険証代わり | 自動交付・無料・有効期限あり |
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