労務管理

【実務解説】令和7年度補正予算が成立

― 総額18.3兆円、中小企業・雇用への影響と実務ポイント ―
|ひらおか社会保険労務士事務所

はじめに(経営者の皆さまへ)

令和7年12月16日、
令和7年度補正予算が参議院本会議で可決・成立しました。

今回の補正予算は、

  • 一般会計の歳出総額:約 18兆3,034億円
  • コロナ禍以降で 最大規模
  • 「強い経済」を実現する総合経済対策が柱

とされており、企業経営・雇用・人材確保にも大きな影響が見込まれます。

本記事では、
✔ 補正予算の位置づけ
✔ 経営者が押さえるべき実務視点
✔ 中小企業で想定される活用事例

を、わかりやすく解説します。


1.令和7年度補正予算の全体像

今回の補正予算は、

「強い経済」を実現する総合経済対策
〜日本と日本人の底力で不安を希望に変える〜

を掲げ、次のような分野を中心に構成されています。

  • 物価高・生活不安への対応
  • 賃上げ・雇用環境の改善
  • 成長分野への投資促進
  • 中小企業・地域経済の下支え

一般会計ベースで 18.3兆円という規模は、
政府が「経済対策を本気で打ち出している」メッセージともいえます。


2.経営者が注目すべきポイント①

「雇用・賃上げ・人材」への波及

補正予算の大きな狙いの一つが、
賃上げと雇用の好循環です。

これに伴い、

  • 雇用関係助成金
  • 人材育成・リスキリング支援
  • 中小企業の人材確保支援

といった分野で、
今後、新たな施策や拡充策が出てくる可能性があります。

👉 経営者としては、
「うちは対象になるのか?」
を早めに確認しておくことが重要です。


3.経営者が注目すべきポイント②

中小企業支援・設備投資への追い風

補正予算では、次のような流れが想定されます。

  • 生産性向上
  • 省力化・DX投資
  • 設備更新・事業継続支援

これらは、

  • 補助金
  • 税制優遇
  • 金融支援

と組み合わされて実行されるケースが多く、
「補正予算 → 制度創設 → 公募開始」という流れが今後続くと考えられます。

4.【実務事例】補正予算をきっかけに活用できるケース

事例①:人手不足に悩む中小企業(サービス業)

  • 慢性的な人手不足
  • 賃上げをしたいが原資が不安

👉 補正予算を背景にした
雇用関係助成金・人材確保支援策を活用し、

  • 賃上げ+定着率向上
  • 採用コストの抑制

につなげる余地があります。


事例②:設備更新を検討している製造業

  • 老朽化設備の更新を検討中
  • 投資判断を迷っている

👉 補正予算後に創設・拡充される
設備投資補助・税制優遇を活用することで、

  • 投資リスクを下げ
  • 将来の生産性向上につなげる

ことが可能になります。


5.連合(労働組合)のコメントも示す「労働重視」の流れ

今回の成立を受け、
連合(日本労働組合総連合会)もコメントを発表しています。

これは、

  • 労働者の生活
  • 雇用の安定
  • 賃上げの実効性

が、政策の重要テーマであることを示しています。

👉 企業としても、
「雇用・労務の整備が、ますます重要になる」
という流れは押さえておくべきでしょう。


6.経営者が今からやっておくべき実務対応

補正予算成立を受け、次の準備をおすすめします。

✔ 自社が対象になり得る支援策の洗い出し
✔ 助成金・補助金に必要な労務管理体制の確認
✔ 就業規則・賃金規程の整備状況チェック
✔ 社労士・税理士との情報共有

制度は「準備している企業」から活用できます。


7.まとめ(経営者の皆さまへ)

✔ 令和7年度補正予算は18.3兆円の大型対策
✔ 雇用・賃上げ・中小企業支援が重要テーマ
✔ 今後、助成金・補助金の動きが加速する可能性
✔ 早めの情報収集と体制整備がカギ

補正予算は、
「経営に使ってこそ意味がある予算」です。

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