「うちはタイムカードがあるから大丈夫」
本当にそうでしょうか?
厚生労働省は、企業に対して
労働時間を適正に把握することを明確に求めています。
労働時間を正しく把握できていない場合、次のようなリスクが生じます。
- 過重な長時間労働
- 割増賃金の未払い
- 36協定の上限超え
- 健康障害
- 優秀な人材の流出
本記事では、経営者が知っておくべき実務ポイントを解説します。
1.「労働時間」とは何かを正しく理解する
労働時間とは
会社の指揮命令下に置かれている時間を指します。
重要なのは、
「業務をしている時間だけではない」
という点です。
■ 労働時間になる具体例
① 着替え時間
制服着用を義務付けている場合、
着替え時間は労働時間になる可能性が高いです。
② 朝礼・清掃・開店準備
始業前でも、事実上強制されていれば労働時間です。
③ 手待時間
トラックの荷待ち時間や電話当番など、
すぐ業務に従事できる待機状態は労働時間です。
④ 休憩中の電話対応
休憩中でも、対応を求められれば労働時間になります。
⑤ 義務付けられた研修
所定労働時間外でも、参加が事実上義務なら労働時間。
2.実際に起きたトラブル事例
【事例①】制服着替え時間の未払い
飲食店で開店前30分の準備+制服着替え。
タイムカードは「始業9:00」から打刻。
→ 未払い残業代請求
→ 過去3年分の遡及支払い
【事例②】自己申告制の落とし穴
「残業は事前申請制」
しかし実態は、申請せずに残業が常態化。
→ PCログと申告時間に乖離
→ 是正勧告
ガイドラインでは、自己申告制を採用する場合は厳格な運用が求められています。
【事例③】賃金台帳の不備
時間外労働時間の記載なし。
→ 30万円以下の罰金の可能性
3.経営者が必ずやるべきこと
① 始業・終業時刻の客観的把握
原則は客観的記録です。
✔ ICカード
✔ 勤怠システム
✔ PCログ
② 賃金台帳の適正作成
必須記載事項:
- 労働日数
- 労働時間数
- 時間外労働時間数
- 深夜労働時間数
③ 記録の保存
労働時間記録は
5年間(当面3年間)保存義務
④ 管理職の教育
労働時間管理は「総務の仕事」ではありません。
労務管理責任者は、
長時間労働の有無を常にチェックする責務があります。
4.なぜ今、労働時間管理が重要なのか
✔ 残業規制強化
✔ 労災リスク
✔ メンタル不調増加
✔ 人手不足
労働時間管理が甘い会社は、
必ずどこかで問題が噴き出します。
まとめ
労働時間の適正把握は、
単なる事務作業ではありません。
✔ 経営リスク管理
✔ コンプライアンス
✔ 人材定着
✔ 生産性向上
につながる「経営課題」です。
経営者の皆さまへ
✔ 自己申告制のまま放置していませんか?
✔ 着替え・朝礼時間を把握できていますか?
✔ 管理職が36協定を理解していますか?
一度、労働時間管理を見直してみませんか?
📩 労働時間管理の無料チェック実施中
✔ 勤怠制度が法令に合っているか不安
✔ 残業代トラブルを防ぎたい
✔ 是正勧告が怖い
ひらおか社会保険労務士事務所
「笑顔を守る社労士、平岡です!」