労務管理

個別対応管理表(育児)とは?実務で役立つ活用方法

こんにちは。ひらおか社会保険労務士事務所です。

育児と仕事の両立を支援するために、企業には従業員からの申出に適切に対応する義務があります。
しかし、妊娠・出産・育児に関する手続きは長期間にわたるため、対応漏れや書類管理の煩雑さが課題になりがちです。

そこで役立つのが 「個別対応管理表(育児)」 です。

個別対応管理表(育児)とは?

「個別対応管理表(育児)」は、子どもを養育する従業員に対する対応を一元管理する書類です。
大きく分けて以下の2つの時期に注目し、必要な対応を一覧化します。

  1. 妊娠・出産等の申出時
  2. 子どもが3歳になる前まで

この表を利用することで、担当者ごとに対応履歴が残り、「誰に・いつ・何を対応したのか」がひと目でわかります。結果として、対応漏れの防止と業務効率化につながります。

実務での活用事例

事例1:育休開始前の手続き漏れ防止

人事担当のAさんは、従業員からの育休申出を受けた後、管理表に記録。
「社会保険料免除の申請」「出産手当金の案内」「育児休業給付金の説明」など、必要な対応を順にチェックできたため、従業員からの後日の問い合わせにも自信を持って答えることができました。

事例2:復職後のスムーズな対応

B社では、育児休業から復職した社員が「時短勤務」を希望。
管理表に「復職後の措置」の欄を活用し、労働時間の短縮措置や時間外労働制限の確認を記録したことで、就業規則との整合性や他部署への周知もスムーズに行えました。

まとめ

  • 「個別対応管理表(育児)」は、従業員の妊娠・出産時から子どもが3歳になるまでの対応を一元化できる便利なツール。
  • 書類の提出や説明漏れを防ぎ、人事労務担当者の負担を軽減できる。
  • 実務では「対応履歴の見える化」と「業務効率化」に大きく貢献する。

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