労務管理

スマートフォンで利用するマイナ保険証の実務ポイントまとめ

こんにちは。ひらおか社会保険労務士事務所です。

2025年9月から、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる「マイナ保険証」が本格的に運用されています。最近では、スマートフォンにマイナンバーカードを追加し、医療機関で提示できる仕組みも広がっています。

今回は、スマートフォンに追加したマイナンバーカード(マイナ保険証)に関するよくある質問と実務対応をまとめました。

1. スマートフォンを紛失・盗難した場合の対応

万が一、マイナンバーカードを追加しているスマートフォンを紛失または盗難された場合は、まず下記に連絡してください。

マイナンバー総合フリーダイヤル
📞 0120-95-0178

音声ガイダンスに従い、一時利用停止を行うことが可能です。
その後、必要に応じて警察や携帯電話会社への連絡も忘れないようにしましょう。

事例

会社員のAさんは、通勤途中にスマートフォンを紛失。すぐにフリーダイヤルに連絡して利用停止を行ったため、個人情報漏洩のリスクを防げました。

2. どの医療機関・薬局でも使えるの?

すべての医療機関や薬局で使えるわけではありません。
2025年9月19日以降、対応機器が整った医療機関・薬局で利用可能となっています。

利用可能な医療機関は、厚生労働省HPで順次公表されます。

事例

B社の従業員から「かかりつけ薬局で使えなかった」と相談がありました。調べると、薬局側の準備がまだ未整備であることが原因でした。利用可能先の確認を事前に周知することでトラブルを防ぐことができました。

3. 機種変更する場合

スマートフォンの機種変更を行う場合は、必ず旧端末からマイナンバーカードの情報を削除してください。
マイナンバーカードは 1人1台までしか登録できないため、新しい端末に再度登録する必要があります。

事例

従業員Cさんは機種変更時に旧端末の情報を削除せず、再登録できずに医療機関で利用できなくなりました。事前削除を徹底することが大切です。


4. 子ども(15歳未満)の利用は可能?

15歳未満の場合は、原則としてスマートフォンでの利用はできません。
保護者のスマートフォンに子どものカードを追加することもできません。

また、スマートフォン1台につきマイナンバーカードは1枚のみ登録可能です。

5. スマートフォンで利用するための事前準備

利用には以下の準備が必要です。

  • マイナンバーカード本体
  • 最新版マイナポータルアプリ
  • 券面入力用暗証番号(数字4桁)※iPhoneの場合
  • 署名用パスワード(英数字6~16文字)

これらを準備のうえ、マイナポータルから「健康保険証利用登録」を行い、スマートフォンにカードを追加します。


まとめ

スマートフォンでのマイナ保険証利用は便利ですが、

  • 紛失・盗難時の利用停止
  • 機種変更時の情報削除
  • 対応医療機関の確認

など、実務上の注意点があります。

事業主としては、従業員へ正しい情報を周知し、トラブル時に迅速に対応できるようマニュアル化しておくことをおすすめします。


社会保険・労務管理に関するお悩みは専門家にご相談ください。初回相談は無料です。

👉 無料相談・お問い合わせはこちら