労務管理

【実務解説】2026年に備える人事・労務の年間スケジュール

法改正対応を“後回しにしない”ための実務カレンダー活用術

(ひらおか社会保険労務士事務所)

人事・労務の業務は、

  • 毎月必ず発生する定例業務
  • 年に1回しかない重要手続き
  • 法改正に伴い突発的に発生する対応

が重なり、「うっかり漏れ」が起きやすい分野です。

そこで参考になるのが、
『【2026年版】労務担当者のための実務カレンダー(法改正付き)』です。
この資料では、2026年に企業が対応すべき人事・労務業務と法改正が、月別で整理されています。

本記事では、
経営者の立場で特に押さえておきたいポイントを中心に、わかりやすく解説します。

1.なぜ「年間スケジュール管理」が重要なのか

人事・労務のミスは、

  • 行政指導
  • 追徴金・延滞金
  • 従業員とのトラブル

につながるおそれがあります。

特に中小企業では、
👉 「担当者任せ」「直前対応」になりがち
👉 結果として経営リスクに直結

経営者自身が“年間の流れ”を把握しているかどうかが、実は非常に重要です。

2.2026年の主な人事・労務スケジュール(抜粋)

① 1月~2月:年明け早々が要注意

  • 法定調書の提出
  • 給与支払報告書の提出
  • 労働保険料(第3期)納付
  • 労働者死傷病報告(10~12月分)

👉 年末調整後の事後処理が集中します。

② 3月~4月:保険料率・入社対応

  • 健康保険料率・介護保険料率の改定(3月)
  • 雇用保険料率の改定(4月)
  • 新入社員の入社手続き
  • 定期健康診断の実施

👉 給与計算・社会保険設定の変更漏れが起きやすい時期です。


③ 6月~7月:人事・労務の山場

  • 労働保険の年度更新
  • 住民税額の更新
  • 算定基礎届(定時決定)
  • 賞与支払届

👉 この時期は
「労務担当者が一番忙しい」=ミスが起きやすい
といっても過言ではありません。

④ 10月:最低賃金改定への対応

  • 地域別最低賃金の改定
  • 賃金の見直しが必要なケースあり

👉 最低賃金割れは即違法です。
気づいた時には遅い、ということも珍しくありません。


⑤ 12月:年末調整・ストレスチェック

  • 年末調整
  • 住民税(納期の特例)
  • 賞与支払届
  • ストレスチェック(50人以上事業場)

👉 年末の繁忙期と重なるため、事前準備が必須です。


3.【事例】年間スケジュールを把握していなかったケース

事例①:年度更新を失念していた建設業

  • 労働保険の年度更新を期限後に提出
  • 延滞金が発生
  • 元請からの信用にも影響

👉 「知らなかった」では済まされない典型例です。


事例②:最低賃金改定に気づかず是正指導

  • 時給制パートが最低賃金割れ
  • 労基署の是正勧告
  • 未払い賃金の遡及支払いが発生

👉 年1回の改定こそ、経営者の意識が重要です。


4.経営者が押さえるべき実務ポイント

✔ 年間で「いつ」「何があるか」を把握していますか?
✔ 労務担当者任せになっていませんか?
✔ 法改正情報を就業規則・運用に反映できていますか?
✔ 繁忙期に“確認する余裕”を確保していますか?


5.まとめ|人事・労務は「段取り」で8割決まる

人事・労務業務は、
事前に把握していれば、防げるトラブルがほとんどです。

2026年は、

  • 保険料率の見直し
  • 法改正への対応
  • 人材確保・定着への取組み

など、経営と直結するテーマが続きます。

👉 年間スケジュールを味方につけることが、最大のリスク対策です。


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