令和8年度の協会けんぽの健康保険料率が公表されました。
今回の改定では、
- 健康保険料率:全都道府県「据え置き」または「引き下げ」
- 介護保険料率:全国一律 1.62%へ引き上げ(+0.03%)
となっています。
新料率は
令和8年3月分(4月納付分)から適用です。
1.今回の改定で本当に注意すべきポイント
① 介護保険料は実質「負担増」
40歳以上65歳未満の従業員は、
健康保険料+介護保険料がかかります。
介護保険料率は
1.59% → 1.62%へ上昇
【事例】
標準報酬月額30万円の社員(40歳)
30万円 × 1.62% = 4,860円
→ 会社と折半で約2,430円負担
前年より負担増となります。
従業員数が多い企業では固定費増に直結します。
② 2026年4月から「子ども・子育て支援金」徴収開始
2026年4月分(5月納付分)から
新たに支援金徴収が始まります。
給与計算実務に影響します。
✔ 控除項目の追加
✔ 計算ロジックの変更
✔ 給与明細の表記変更
早めの対応が必要です。
2.健康保険料の計算方法を再確認
保険料は次の計算式です。
- 健康保険料=標準報酬月額 × 保険料率
- 賞与=標準賞与額 × 保険料率
40歳以上は介護保険料も加算。
【事例】賞与の見落とし
3月支給の賞与。
「4月から改定」と思い込み旧料率で計算。
→ 差額徴収対応
→ 従業員からクレーム
※3月分(4月納付分)から新料率適用です
3.標準報酬月額の理解不足がトラブルを招く
標準報酬月額とは、
税引前給与を等級に当てはめたものです。
決定方法:
- 資格取得時決定
- 定時決定
- 随時改定
- 産休・育休終了時改定
- 保険者決定
【事例】随時改定の見落とし
昇給で給与増額。
しかし随時改定を忘れ、旧等級のまま。
→ 保険料過少徴収
→ 年金事務所から指摘
4.賞与の上限と端数処理
標準賞与額には上限があります。
✔ 年度累計573万円(健保・介護・支援金)
✔ 1回150万円(厚生年金)
端数処理:
- 50銭以下切捨て
- 50銭超切上げ
5.納付期限と延滞リスク
納付期限は
翌月末日
滞納すると:
✔ 督促
✔ 延滞金
✔ 滞納処分
6.経営者が今すぐやるべきこと
✔ 給与計算ソフトの料率更新確認
✔ 3月賞与計算の再チェック
✔ 40歳以上従業員の負担説明
✔ 支援金制度への準備
「うちは委託しているから大丈夫」
という思い込みが一番危険です。
最終責任は会社にあります。
まとめ
令和8年度改定は、
- 健康保険料率は安定
- 介護保険料は増加
- 新支援金制度開始
という“実務対応型改定”です。
対応を誤ると、
✔ 差額徴収
✔ 従業員トラブル
✔ 信頼低下
につながります。
経営者の皆さまへ
✔ 保険料率は更新済みですか?
✔ 賞与計算は確認しましたか?
✔ 支援金対応は準備済みですか?
今のうちにチェックしておきましょう。
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✔ 料率更新が不安
✔ 昇給後の等級変更が心配
✔ 支援金制度の実務が分からない
ひらおか社会保険労務士事務所
「笑顔を守る社労士、平岡です!」