労務管理

介護休業中も雇用保険料は必要?/ひらおか社会保険労務士事務所

給与支給の有無で変わる実務上のポイントをわかりやすく解説

従業員が介護休業を取得した際、

「雇用保険料は控除するの?」
「給与がない場合はどうなる?」
「介護休業給付金との関係は?」

と悩まれる企業様は少なくありません。

介護離職防止の観点から、
介護休業制度の重要性は年々高まっています。

一方で、
給与計算や社会保険・雇用保険の実務は複雑になりやすく、

“給与計算ミス”

につながるケースもあります。

今回は、経営者・給与担当者向けに、

  • 介護休業中の雇用保険料
  • 給与がある場合・ない場合の違い
  • 実務上の注意点
  • よくある事例

を、わかりやすく解説します。


介護休業中も雇用保険料は必要?

結論からいうと、

「給与の支給があるかどうか」

で変わります。


給与支給がある場合

介護休業中でも、
会社から給与が支給される場合は、

雇用保険料の控除が必要

になります。

雇用保険料は、

「支払われた賃金」

に対して発生するためです。


給与支給がない場合

一方で、

介護休業中に給与支給がない場合

は、雇用保険料は発生しません。

つまり、

  • 給与0円
    → 雇用保険料も0円

となります。


なぜ間違いやすいのか?

ここは実務で非常に多いポイントです。

介護休業中は、

  • 介護休業給付金
  • 社会保険
  • 雇用保険
  • 給与

が混同されやすいためです。


介護休業給付金は「給与」ではない

特に注意したいのが、

「介護休業給付金」

です。

これはハローワークから支給される給付であり、

会社から支払う給与ではありません。

そのため、

  • 雇用保険料
  • 社会保険料

の対象にはなりません。


【事例】給与0円なのに雇用保険料を控除してしまったケース

介護休業中の従業員に対し、
会社は給与支給を行っていませんでした。

しかし、
給与ソフトの設定変更を忘れており、

雇用保険料が自動控除

されてしまいました。

後日、
従業員から問い合わせがあり、
返金対応が必要になったケースがあります。


【事例】会社独自の「介護休業補助金」を支給していたケース

会社独自制度として、

「介護休業期間中に月2万円支給」

という制度を設けていた企業。

この支給は、

会社からの賃金

に該当するため、
雇用保険料の対象となりました。

「休業中だから保険料不要」と誤解しやすいため注意が必要です。


実務で確認しておきたいポイント


① 給与支給の有無

まず重要なのが、

「会社から給与を支給しているか」

です。


② 支給内容の確認

例えば、

  • 基本給
  • 手当
  • 会社独自補助

などがある場合、
賃金該当性を確認する必要があります。


③ 給与ソフト設定

介護休業に入る際、

  • 雇用保険料控除
  • 社会保険料
  • 勤怠設定

を確認しておくことが重要です。


介護と仕事の両立支援は今後さらに重要に

現在、
高齢化に伴い、

「介護離職」

は大きな社会課題になっています。

特に40代・50代社員では、

  • 親の介護
  • 通院付き添い
  • 施設対応

などが増えており、

企業側にも両立支援が求められています。


介護離職が会社に与える影響

介護離職が発生すると、

  • ベテラン社員の退職
  • 人材不足
  • ノウハウ流出
  • 採用コスト増加

につながる可能性があります。

そのため、

  • 介護休業制度
  • 短時間勤務
  • 相談窓口

などの整備が重要になります。


経営者が知っておきたいポイント

今後は、

「介護しながら働ける職場」

であることが、
人材定着にも大きく影響します。

特に、

  • 制度説明不足
  • 手続きミス
  • 配慮不足

があると、
従業員の不安につながりやすくなります。


まとめ

介護休業中の雇用保険料は、

  • 給与支給あり
    → 雇用保険料必要
  • 給与支給なし
    → 雇用保険料不要

となります。

特に、

  • 給与ソフト設定
  • 会社独自支給
  • 介護休業給付金との違い

は、実務で間違いやすいポイントです。

介護と仕事の両立支援は、
今後さらに重要になるテーマです。

制度整備や運用見直しを進めることで、

  • 人材定着
  • 離職防止
  • 働きやすい職場づくり

につながります。


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