労務管理

【要注意】社会保険の「同月得喪」と「同日得喪」とは?保険料トラブルを防ぐ実務ポイント|ひらおか社会保険労務士事務所

はじめに

従業員の入退社や再雇用の際に、
「社会保険料が二重に発生した」「控除漏れがあった」
といったトラブルは少なくありません。

その原因の多くが、
👉 「同月得喪」と「同日得喪」の理解不足 です。

この2つは似ている言葉ですが、
保険料の取扱いが大きく異なる重要ポイントです。

本記事では、経営者・実務担当者向けに
ミスしやすいポイントと実務対応をわかりやすく解説します。

同月得喪とは?(よくあるケース)

同じ月に資格取得と資格喪失が発生するケースです。

例:

  • 4月1日入社 → 4月20日退職

👉 この場合「同月得喪」となります


【重要】同月得喪の保険料ルール

■ 原則

  • 社会保険料は「月単位」
  • 日割りはなし

■ 同月得喪の場合

👉 その月の保険料は発生する

つまり、

  • 数日しか働いていなくても
  • 1か月分の保険料が発生

【実務で一番ミスが多い】ポイント

❌ よくある誤り

  • 「短期間だから保険料なし」と判断

✅ 正しい対応

  • 必ず1か月分控除する

【さらに重要】厚生年金と健康保険の違い

同月得喪では、次の差が非常に重要です。

■ 厚生年金

👉 条件を満たせば還付される
(再就職など)

■ 健康保険

👉 還付されない


【事例①】同月得喪でトラブルになるケース

ケース

  • A社:4月1日入社 → 4月20日退職
  • B社:4月21日入社

結果

  • A社:保険料1か月分発生
  • B社:保険料発生

👉 健康保険料が二重負担になる可能性あり


同日得喪とは?(再雇用で重要)

同じ日に資格喪失と取得を行う制度です。

対象:

  • 60歳以上の再雇用者

👉 退職 → 即日再雇用
(1日も空けない)


同日得喪のメリット

最大のポイントはこれです👇

👉 保険料をすぐ下げられる

通常は

  • 給与が下がってもすぐ保険料は下がらない

しかし同日得喪なら

👉 再雇用月から即変更


【事例②】同日得喪の活用

ケース

  • 3月:給与50万円
  • 4月:再雇用で30万円に減額

通常

  • 保険料はしばらく50万円基準

同日得喪

👉 4月から30万円基準

👉 会社・本人ともに負担軽減


【注意】同日得喪のデメリット

  • 将来の年金額が下がる
  • 傷病手当金も減る可能性あり

👉 本人への説明は必須です


経営者が押さえるべき実務ポイント

① 入退社が同月か必ず確認

→ 同月得喪の見落とし防止

② 再雇用時は同日得喪を検討

→ コスト最適化

③ 保険料の説明を従業員へ

→ トラブル防止

④ 給与計算との連動チェック

→ 控除ミス防止


まとめ

項目同月得喪同日得喪
内容同月で入退社同日で再雇用
保険料発生(原則1か月)即変更可能
注意点二重負担の可能性年金減少

👉 どちらも企業コスト・従業員満足に直結する重要論点です


よくあるご相談

  • 社会保険料の計算が合っているか不安
  • 同月得喪の処理方法がわからない
  • 再雇用時の最適な設計を知りたい

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社会保険のミスは「気づいた時には遅い」ことが多い分野です。
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