経団連「若年社員の活躍推進における5つの課題」から考える定着・育成のポイント
「せっかく採用しても若手社員が定着しない…」
近年、多くの企業でこの悩みが深刻化しています。
実際に、日本経済団体連合会(経団連)が公表した報告書
「若年社員の活躍推進における5つの課題と対応策」でも、
若年社員の活躍推進について「課題を感じている」企業が9割超
という結果が示されました。
人手不足が進む中、
若年社員の“採用”だけでなく、
- 定着
- 育成
- モチベーション維持
が企業経営において非常に重要になっています。
今回は、経団連の報告書をもとに、
経営者・管理職の方向けに、
- 若手社員が辞める原因
- 今の若手社員の価値観
- 実務で使える対応策
をわかりやすく解説します。
なぜ若手社員は辞めてしまうのか?
昔と今では、
若年社員の“働く価値観”が大きく変化しています。
現在の若手社員は、
- 「ただ我慢して働く」
- 「会社に尽くす」
- 「長時間労働は当たり前」
という考え方ではなく、
- 成長実感
- 心理的安全性
- ワークライフバランス
- 納得感
- 人間関係
を重視する傾向があります。
そのため、
「給与だけでは定着しない」
時代になっています。
経団連が示した「若年社員の5つの課題」
報告書では、若年社員活躍推進における課題が整理されています。
① 成長実感を持てない
若手社員は、
「自分が成長しているか」
を非常に重視しています。
しかし、
- 単純作業ばかり
- 教育不足
- 放置状態
になると、
「ここにいても成長できない」
と感じ、離職につながりやすくなります。
【事例】
入社1年目の営業社員に対し、
上司が「見て覚えろ」という指導のみを実施。
相談できる環境もなく、
本人は不安を抱えたまま退職。
その後、
会社は採用費・教育コストを再度負担することになりました。
② 上司とのコミュニケーション不足
若手社員は、
「相談しやすさ」を非常に重視しています。
特に最近は、
- 怒られることへの恐怖
- ハラスメントへの不安
- 孤立感
を抱えている社員も少なくありません。
実務ポイント
例えば、
- 週1回の1on1面談
- 「最近どう?」の声掛け
- 否定から入らない会話
だけでも定着率は変わります。
“話しかけやすい上司”は、
若手定着に非常に大きな影響があります。
③ 評価への納得感不足
若手社員は、
「なぜ評価されたのか」
「何を頑張ればよいのか」
を重視しています。
一方で、
- 評価基準が曖昧
- 上司の感覚評価
- フィードバック不足
だと、不満につながります。
【事例】
「頑張っても評価されない」と感じた若手社員が、
転職サイトへ登録。
後から上司が引き留めても、
既に退職意思が固まっていたケースもあります。
④ 働き方への価値観ギャップ
若手世代では、
- プライベート重視
- 柔軟な働き方
- 有給取得
- メンタルヘルス
への意識が高まっています。
しかし、
「昔はもっと厳しかった」
「若いうちは我慢」
という価値観だけでは、
若手社員とのズレが生じやすくなります。
⑤ 心理的安全性の不足
最近特に重要視されているのが、
「心理的安全性」です。
つまり、
“安心して発言・相談できる環境”
があるかどうかです。
例えば、
- ミスを相談しづらい
- 質問すると怒られる
- 意見を言えない
職場では、
若手社員は萎縮しやすくなります。
若手定着のために企業ができること
ここが重要です。
① 「育てる仕組み」を作る
- OJT担当者を決める
- 教育計画を作る
- 定期面談を実施する
など、
“育成の見える化”が重要です。
② 承認・声掛けを増やす
若手社員は、
「見てもらえている感覚」で安心します。
例えば、
- 「助かったよ」
- 「ありがとう」
- 「成長したね」
という一言だけでも効果があります。
これは心理的安全性にもつながります。
③ ハラスメント予防を徹底する
現在は、
“厳しい指導”がハラスメントと受け止められるケースもあります。
特に、
- 威圧的な指導
- 人前での叱責
- 感情的な発言
は注意が必要です。
若手社員の離職原因として、
「上司との関係」は非常に大きい要素です。
④ メンタルヘルス対策を行う
若年層では、
メンタル不調による離職も増えています。
特に、
- 相談先がない
- 孤立感
- 過度なプレッシャー
は大きなリスクです。
ストレスチェックや面談制度の活用も、
今後ますます重要になると考えられます。
まとめ
これからの時代は、
「採用できる会社」
よりも、
「定着できる会社」
が強い時代です。
若手社員の活躍推進には、
- 成長支援
- コミュニケーション
- 心理的安全性
- 公平な評価
- 柔軟な働き方
が非常に重要になります。
「最近、若手が定着しない…」
「若手との接し方に悩んでいる…」
という企業様は、
一度、自社の職場環境やマネジメント体制を見直してみることをおすすめします。
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