令和8年6月5日、令和8年度補正予算が参議院本会議で可決・成立しました。
今回の補正予算では、
- 電気・ガス料金支援
- プロパンガス利用者への支援
- 中東情勢の悪化に備えた対策
などが盛り込まれています。
「国の予算だから自社には関係ない」
と思われる経営者の方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には中小企業の経営や資金繰りにも影響する内容となっています。
今回は、経営者の視点で今回の補正予算のポイントをわかりやすく解説します。
今回の補正予算の概要
令和8年度補正予算では、主に次の内容が盛り込まれています。
電気・ガス料金支援
7月から9月までの電気・ガス料金支援のため、5,135億円が計上されました。
エネルギー価格の高騰が続く中、
- 事業所の電気代
- 店舗の光熱費
- 工場や倉庫の運営コスト
などの負担軽減が期待されています。
プロパンガス利用者への支援
地方自治体が独自に活用できる交付金として1,000億円が計上されています。
特に地方では都市ガスではなくプロパンガスを利用している事業所も多く、今後自治体ごとの支援策が実施される可能性があります。
中東情勢への備え
中東情勢の緊迫化による原油価格上昇リスクに備え、新たな予備費として2兆5,000億円が計上されました。
物流コストや燃料費への影響を見据えた対応となっています。
中小企業にどのような影響がある?
直接給付金が支給される内容ではありませんが、中小企業にとって次のようなメリットがあります。
光熱費負担の軽減
飲食店、美容室、介護事業所、製造業などは電気代の影響を大きく受けます。
電気料金支援により、一定のコスト抑制効果が期待できます。
物価上昇リスクの緩和
エネルギー価格が上昇すると、
- 仕入価格
- 配送費
- 原材料費
も上昇しやすくなります。
今回の支援策は、こうした物価上昇の抑制にもつながることが期待されています。
自治体独自支援に注目
今回の交付金を活用して、
- 事業者向け補助金
- 省エネ設備補助
- プロパンガス支援
などを実施する自治体が出てくる可能性があります。
自治体のホームページや商工会議所からの情報収集が重要です。
【事例①】飲食店の場合
従業員15名の飲食店では、近年の電気料金高騰により月額の光熱費が以前より大幅に増加していました。
特に、
- 冷蔵庫
- 冷凍庫
- 空調設備
の電力消費が大きく、利益を圧迫していました。
今回の電気料金支援により、直接的な利益改善効果は限定的であるものの、経営負担の軽減が期待できます。
【事例②】介護事業所の場合
従業員25名の介護事業所では、24時間稼働する空調設備や給湯設備の影響で光熱費が増加していました。
介護報酬はすぐに変更できないため、光熱費の上昇は経営を圧迫する要因になります。
こうした業種では、今回の支援策は一定の下支え効果が期待されます。
経営者が今やるべきこと
今回の補正予算を受けて、次のような取り組みをおすすめします。
① 光熱費の見直し
- 電力契約の見直し
- LED化
- 空調設備の更新
など、省エネ対策を検討しましょう。
② 自治体の補助金情報を確認する
今後、自治体独自の支援策が発表される可能性があります。
補助金や助成金を活用することで、設備投資負担を軽減できる場合があります。
③ 人件費と固定費を定期的に確認する
エネルギー価格だけでなく、
- 最低賃金の引上げ
- 社会保険料の増加
- 採用コストの上昇
なども経営に影響します。
定期的に固定費全体を見直すことが重要です。
社労士からのワンポイントアドバイス
近年は、
- 物価上昇
- 人件費上昇
- 人手不足
が同時に進んでいます。
そのため、
「売上を伸ばす」
だけでなく、
「無駄なコストを削減する」
視点も重要になっています。
特に人件費については、
- 助成金活用
- 勤務シフトの見直し
- 労務管理の効率化
によって改善できるケースも少なくありません。
まとめ
令和8年度補正予算が成立し、電気・ガス料金支援やプロパンガス支援などが実施されることになりました。
中小企業に対する直接給付ではありませんが、光熱費負担の軽減や物価上昇対策として一定の効果が期待されます。
今後も自治体による支援策や補助金制度が発表される可能性がありますので、最新情報を確認しながら経営に活かしていきましょう。
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