「契約社員だから、契約期間が終われば更新しなければいい。」
そう考えている経営者の方は少なくありません。
しかし、一度でも契約更新をしている場合は注意が必要です。
実は、能力不足を理由とした雇止めが無効となり、契約が継続したものと判断されるケースがあります。
今回は、有期雇用契約の雇止めについて、企業が知っておくべきポイントを解説します。
契約期間満了でも自由に雇止めできるわけではありません
有期雇用契約は、契約期間が満了すれば当然に終了するものではありません。
次のような場合には、法律上、雇止めが制限されます。
- 有期労働契約が何度も更新されており、実質的に正社員と変わらない状態で働いている場合
- 従業員が「今回も更新される」と期待することに合理性がある場合
このようなケースでは、会社は契約更新を拒否するために客観的に合理的な理由と社会通念上相当と認められる理由が必要になります。
「能力不足」だけでは雇止めできないことも
「仕事ができないから更新しない」
このような理由だけでは、雇止めが認められない可能性があります。
特に、一度でも契約更新をしている場合には、裁判所は会社の対応を厳しく確認します。
例えば、次のような対応を行っていたかが重要になります。
- 改善指導を継続して実施した
- 評価基準に基づいて能力を客観的に評価した
- 配置転換など改善の機会を検討した
- 今後も改善が期待できない状況である
これらの対応を行わずに雇止めすると、無効と判断されるリスクがあります。
実務で多いトラブル
実際には、次のような相談を受けることがあります。
- 「契約社員だから問題ないと思っていた」
- 「更新を繰り返していたが、記録が残っていない」
- 「能力不足と言われても本人は納得していない」
- 「雇止め後に労働審判やあっせんを申し立てられた」
こうしたケースでは、会社側に十分な記録や指導履歴がないため、不利になることも少なくありません。
雇止めを検討する前に確認したいポイント
雇止めを検討する場合は、少なくとも次の点を確認しましょう。
✅ 契約更新は何回行っているか
✅ 更新を期待させる説明をしていないか
✅ 人事評価や面談記録は残っているか
✅ 改善指導の記録はあるか
✅ 配置転換など他の対応を検討したか
これらを整理しておくことで、不要な労務トラブルを防ぐことにつながります。
まとめ
有期雇用だからといって、契約期間満了時に自由に雇止めできるわけではありません。
特に、一度でも契約を更新している場合は、従業員に契約更新への合理的期待が認められる可能性があり、能力不足のみを理由とした雇止めは認められないケースがあります。
雇止めを検討する際には、指導状況や評価内容、契約更新の経緯などを十分に整理したうえで判断することが重要です。
「このケースは雇止めできますか?」と迷ったらご相談ください
シェアマインド社労士事務所では、
- 有期雇用契約の雇止めリスク診断
- 問題社員への対応方法
- 人事評価制度の構築
- 面談記録・指導記録の整備
- 就業規則・有期雇用契約書の見直し
など、企業の労務トラブルを未然に防ぐサポートを行っています。
「このケースは雇止めできるのか判断してほしい」
「トラブルにならない進め方を知りたい」
という場合は、お気軽にシェアマインド社労士事務所までご相談ください。
根拠法令
- 労働契約法第16条(解雇)
- 労働契約法第19条(有期労働契約の更新等)
📩 有期雇用社員の雇止めでお困りの経営者様へ
「このケースでも雇止めできますか?」
「更新しないとトラブルになりますか?」
「能力不足を理由に契約を終了したいのですが問題ありませんか?」
雇止めは、対応を誤ると労働審判や訴訟に発展するケースもあります。
シェアマインド社労士事務所では、雇止めのリスク診断から実際の対応方法までサポートしております。