令和8年熊本地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
被災地では現在も復旧活動が続いています。企業においても、従業員の安全確保を最優先にしながら、利用できる公的支援制度や労務対応を正しく把握することが重要です。
今回は、企業の労務担当者や経営者が知っておきたい支援制度と、災害時に求められる労務管理のポイントを解説します。
災害時に企業が最初に行うべきこと
地震などの大規模災害が発生した場合、企業として最優先すべきことは次の3点です。
- 従業員とその家族の安否確認
- 職場の安全確認
- 事業継続の可否の判断
そのうえで、被災した従業員が利用できる公的支援制度や、会社が利用できる制度を確認しましょう。
従業員が利用できる主な支援制度
① 雇用保険(失業手当)の特例措置
熊本県の災害救助法適用地域では、勤務先が被災し、一時的に離職を余儀なくされた方を対象とした失業手当の特例措置が実施されています。
また、
- 認定日の変更
- 他のハローワークでの手続き
- 必要書類がなくても受給手続きが可能となる場合
など、通常より柔軟な対応が行われています。
② 未払賃金立替払制度
勤務先が被災し倒産状態となり、賃金が支払われないまま退職した場合には、国が未払賃金の一定割合を立て替える制度があります。
今回の熊本地震では、被災地域について申請手続きの簡略化も実施されています。
企業が利用できる支援制度
雇用調整助成金
休業を実施する企業では、雇用調整助成金を活用できる可能性があります。
ただし、現時点では熊本地震に関する特例措置は正式には公表されておらず、通常の支給要件を満たすかどうかを個別に確認する必要があります。
中小企業退職金共済(中退共)
被災企業については、
- 掛金納付期限の延長
- 後納割増金の免除
などの特例措置も実施されています。
中小企業向け金融支援
経済産業省では、
- 特別相談窓口
- 災害復旧貸付
- セーフティネット保証4号
- 返済条件の緩和
- 小規模企業共済災害時貸付
などの支援を公表しています。
健康保険証がなくても受診できる場合があります
協会けんぽでは、被災によりマイナ保険証や資格確認書を持ち出せなかった場合でも、
- 氏名
- 生年月日
- 連絡先
- 勤務先名
を申し出ることで医療機関を受診できる取扱いが案内されています。
災害時に見落とされがちな「心のケア」
災害では建物などの被害だけでなく、従業員のメンタルヘルスへの配慮も重要です。
厚生労働省では、災害後には
- 不眠
- 食欲不振
- 集中力の低下
- 強い不安
などが現れることがあり、自然な反応であるとしています。症状が長く続く場合には専門家への相談も重要です。
また、企業には
- 上司による気づき(ラインケア)
- 産業保健スタッフとの連携
- 外部相談窓口への橋渡し
といった「気付く・つなぐ」体制づくりが求められています。
社会保険労務士からのアドバイス
災害時は、通常とは異なる労務対応が求められます。
特に、
- 休業時の賃金の考え方
- 雇用保険の手続き
- 助成金の活用
- 社会保険・労働保険の特例
- 従業員への情報提供
- メンタルヘルス対応
などは、会社ごとに対応が異なります。
「どの制度が利用できるのか分からない」
「従業員へどのように案内すればよいか迷っている」
という場合は、早めに専門家へ相談することで、適切な支援につながります。
災害時の労務対応でお困りではありませんか?
シェアマインド社労士事務所では、
- 災害時の労務相談
- 雇用保険・社会保険の手続き
- 雇用調整助成金等の活用相談
- 就業規則・BCP(事業継続計画)を踏まえた労務対応
- 従業員への案内文作成
など、企業の状況に応じてサポートしております。
▼無料相談・お問い合わせはこちら
https://smile-office-sr.com/inquiry/