2024年4月から、これまで猶予されていた
建設業・運送業にも時間外労働の上限規制が適用されました。
「うちは対象になるのか?」
「何に気をつければいいのか?」
といったご相談が非常に増えています。
本記事では、経営者が押さえるべきポイントを実務目線でわかりやすく解説します。
■ そもそも時間外労働の上限規制とは?
働き方改革により、時間外労働には以下の上限があります。
- 原則:月45時間・年360時間
- 特別条項あり:
- 年720時間以内
- 月100時間未満(休日労働含む)
- 複数月平均80時間以内
- 月45時間超は年6回まで
👉 これを超えると**労働基準法違反(罰則あり)**です。
■ 建設業の注意点(一般企業とほぼ同じ)
▶ ポイント
建設業は、2024年から原則すべて一般業種と同じ規制が適用されます。
▶ 上限
- 月45時間・年360時間(原則)
- 特別条項ありでも
→ 年720時間などすべて適用
▶ 例外(重要)
- 災害復旧・復興工事のみ例外あり
- 月100時間未満
- 複数月平均80時間以内
→ この2つは適用除外
👉 ただし、例外は限定的なので注意が必要です。
■ 【事例】建設業でよくある違反
ケース
工期が厳しい現場で残業が増加
- 月120時間の残業
- 2ヶ月平均90時間
👉 結果:違法
理由:
- 月100時間未満の上限違反
- 複数月平均80時間超
👉 「忙しいから」は通用しません
■ 運送業(ドライバー)の注意点
運送業は、他業種とは異なる特例があります。
▶ 最大のポイント
👉 年間上限が「960時間」
▶ 適用されない規制
以下は適用されません:
- 月100時間未満
- 複数月平均80時間以内
- 月45時間超は年6回まで
👉 一見ゆるく見えますが…
■ 本当に注意すべきは「改善基準告示」
運送業は残業規制だけでなく、
**改善基準告示(拘束時間・休息時間)**の遵守が必須です。
▶ 主なルール(2024年改正)
- 1日の拘束時間:原則13時間以内(最大15時間)
- 休息時間:原則11時間以上(最低9時間)
- 連続運転時間:4時間以内
👉 こちらを守らないと行政処分のリスク大
■ 【事例】運送業での落とし穴
ケース
長距離ドライバーの勤務
- 年間残業:900時間 → OK
- でも…
- 休息時間:6時間
- 拘束時間:16時間
👉 結果:違反
理由:
- 改善基準告示違反
👉 「残業時間だけ見ていると危険」です
■ よくある勘違い(重要)
① 全社員が対象ではない
👉 運送業でも「ドライバーのみ」が対象
- ドライバー → 特例適用
- 事務職 → 一般ルール適用
② 36協定を出せばOKではない
👉 協定+実態が守られていることが必要
③ 知らなかったでは済まない
👉 違反すると
- 6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金
- 是正勧告
- 企業イメージ低下
■ 経営者が今すぐやるべき対策
✔ 36協定の内容見直し
✔ 労働時間の正確な把握(タイムカード等)
✔ 業務量・人員配置の見直し
✔ 運送業は改善基準告示の管理徹底
✔ 管理職への教育
👉 「制度」よりも運用が重要です
■ まとめ
2024年以降は、
- 建設業 → 一般と同じ厳しい規制
- 運送業 → 特例あり+改善基準が重要
👉 業種ごとに全く違う対応が必要です
■ よくあるご相談
- 36協定が適法かチェックしてほしい
- ドライバーの勤務が違反していないか不安
- 是正勧告を受けた
👉 このようなご相談が増えています
■ 無料相談はこちら
「うちは大丈夫かな…?」という段階でも大丈夫です。
早めの確認がリスク回避につながります。